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甲陽園|西宮の山手、高台で楽しむちょっと贅沢な山形牛焼肉のお店

さくら夙川駅の前の道、建石筋を甲山に向かってひたすら真っ直ぐ上っていくと、やがて山にさしかかります。それをさらにひたすら登ると、駅から3.6キロほどのところの三叉路にあるのが、山形牛焼肉のお店「北山」です。お昼はランチ営業もあるのですが、今回はちょっと贅沢にディナーを楽しみました。

西宮の中心部から三田方面へ向かうときの最短ルート「盤滝トンネル」。建石筋はそのルートへのアクセス道路として、以前からよく通っていました。そしてずっと気になっていたのが、山の中の三叉路にあるこのお店。北山緑化植物園の真向かいに建つ「山形牛焼肉 北山」さんでした。結構人里から離れた印象で、よく目立つんですね。

地図上の最寄り駅は阪急甲陽線の終点・甲陽園ですが、そこから一体どうやって歩いて行けばいいのかよくわかりません。グーグルマップによると、ハルヒ階段を上って山道を1.6キロなのだそうです。実はお店のすぐ前にはバス停があるのですが、阪急夙川行き、JR西宮行きがそれぞれ一時間に一本、時間帯によっては二時間に一本というすごい路線なんですよ。

そう、公共交通機関で行くにはとても大変な場所なんです。ちなみに自動車だとさくら夙川駅から10分ほどなんですけどね。

落ち着いた印象の店内は、まさに高級焼き肉店。「これからいいお肉を食べますよ」という気分が、いやが上にも盛り上がります。

まず最初、お肉を焼く前にビーフシチューをいただきます。これがもう、柔らかくて味わいも深くて、いきなり人間をダメにしてしまいそうな美味しさです。こっ、これが北山のやり方かぁ〜!、って意味不明の心の叫びが出ますね、絶対。

そして、次。まだまだお肉は焼きません。山形牛ローストビーフの寿司、というのをいただきます。こっ、これは……。これもまた非常に危険なやつです。

人間、こういう美味しいものを食べてしまうとよくないです。制御不能なエンゲル係数の上昇を招きかねません。だからあんまりこういう公の場(?)で美味しさを表現してはいけないのです。まさにとろけるような厚切りのローストビーフとシャリの絶妙なバランスに生姜の風味が…、なんて書いたらあかんのですよきっと。

山形牛の衝撃二連発の後、焼肉屋さんと言えばこれ、チジミをいただきます。チーズチジミという、これまた危ないやつです。カリッとした表面と、中でとろけるチーズの風味。こういうものを食べてしまうと、またこの山の中まで来なくてはならなくなってしまうのです。実に危険ですね。

そしていよいよ、肉を焼きます。まず最初に「特選赤身盛り合わせ」というやつが運ばれてきました。これで二人前なんですが、二切れごとに名札が付いています。クラシタ、イチボ、ヒウチ、クリミ、カイノミ……。これまで見たことのない名前の部位が並んでいます。そしてシャトーブリアン。これって「芸能人格付けチェック」でガクト様が「ブリアンはね…」なんて語ってらっしゃった、アレじゃないですか。なんてこったい。こんなお肉を焼いて食べるなんて、バチが当たるんじゃないでしょうか。

豚もめちゃくちゃ美味しいです
ソーセージがまた、おいしい

メニューの取説(?)を見ながら「ふんふん、これがクラシタか」などと、ひとつひとつ確認しながらじっくり味わう焼肉。普段食べてる「よっしゃよっしゃどんどん焼いてバクバク食べるでぇ!」なイケイケドンドン焼肉と違う、こんな静かな焼肉の世界があったんだ。そんな感慨に浸ってしまいました。

ワインやお酒もいろいろあります

そして最後、締めはやっぱりごはんです。焼肉屋さんでご飯と言えば断然「石焼きビビンバ」ですね。この、間違ってぐわしっと掴んだらめっちゃ大変なことになること請け合いの地獄のように熱い器の中で、二本のスプーンを駆使して激しくかき混ぜます。お米が焦げてまあもお、美味しいこと。実にけしからんですね。これはもう、また来ないといかんじゃないですか……。

次は、これかな……(ほんまか)

INFORMATION

山形牛焼肉 北山

  • 西宮市柏堂町10-1
  • 0798-78-2187
  • 11:00~15:00 LO14:00
  • 17:00~22:30 LO22:00
  • 火曜日
  • 甲陽園駅徒歩20分、タクシー5分  夙川駅バス15分、タクシー10分  柏堂町バス停1分