阪神西宮駅｜海風が渡るマリーナの一角、アメリカンな雰囲気のバイカーズ・カフェ

海が見たい。潮の香りのする場所へ行ってみたい。そういう時ってありますよね。

街の喧騒をちょっとだけ抜け出して、アメリカンな空気に浸ってみる。

そんなちょっと非日常な穴場スポットをご紹介します。

マリーナの中、バイカー達の集うカフェ

阪神西宮駅からひたすら南へ。

徒歩約20分、防波堤が切れたところから入ると、クルーザーやヨットが舫う西宮マリーナ。そしてすぐに見えてくるアメリカンスタイルのカフェ、それが今回ご紹介する「イン・ザ・シー」です。

お店の前にはいつもバイクがいっぱい。普段よく見かけるごく身近なカブから巨大なハーレー・ダビッドソンまで、様々なバイクが軒を埋めています。またナンバープレートも神戸や大阪だけじゃなく、滋賀や岡山といった県外もちらほら。

そう、ここは知る人ぞ知るバイカーズ・カフェ。遠くからのツーリングの目的地にもなっているのですね。

店内に入ると右手に8人ほどが座れるテーブル席、左手は長いカウンター席。表には四人がけテーブルのテラス席も一つあります。

よく晴れた土曜日の午後、遅めの時間に伺ったのですが、テラス席も含めてほぼ満員。大勢のバイカーで賑わっていました。

三人、四人のグループで盛り上がる人、一人静かに午後のコーヒーを楽しむ人。まさに「イン・ザ・シー」という名の通り、ここは防波堤の外側の世界。「ほぼ海」といった自由を感じる空気の中、思い思いの午後を過ごしていらっしゃいました。

バイクで行ったのでお酒は飲めなくて、とりあえずコーラを注文したのですが、これがまた巨大なジョッキになみなみと注がれたアメリカンなサイズでした。しかも一回だけおかわりあり、なんだそうです。

また、カウンターには見慣れない缶が並んでいます。NOSというとナイトロソーキサイドシステム、つまりエンジンのパワーを爆発的にアップしてしまう、いわゆる「ニトロ」のことです。これは海外版のエナジードリンクなんだそうです。なんというか危険なほど効きそうな感じが伝わってきますね。徹夜原稿のお供にひとつ買って帰りましょうか……。

もちろんメニューはドリンク以外にも充実しています。ステーキ丼、ビーフシチューやパスタ、たこ焼き、おでん、チャーシュー麺など、おなかを空かせたバイカーの心にさっくりと刺さりそうな、なかなか絶妙なレパートリーです。

ドリンクと軽食はオール500円、食事メニューはオール1000円という非常にサバサバした値段設定。

ということで「ステーキ丼」を頼んでみましたが、ボリュームもあってとても美味しいです。

カウンターには昔懐かしいルービック・キューブや、最近ちょっと一部の世間を騒がせた巨大だんごむし、ややアダルティなロボットなど、キッチュでポップなアイテムが無造作に並べられています。

カウンターの横にはテレビも設置されていて、この日はバイクのレースの模様が流されていました。

まさにバイカーのための心地よいカウンター。ちょっと気になるおもちゃ達をいじってみたり、一人でも飽きずに楽しめるんじゃないでしょうか。

また、テラスに置かれたホンダのカブは売り物なのだそうです。

「最近の若い子はカブに乗ったことない子が多くて。ちょっと乗ってみる？ってこのマリーナの中で試乗して、これは面白いって買ってくれたり」

もちろんここはバイカーズ・カフェ。バイク屋さんではありません、あくまでメインはカフェですから、皆さんお間違えのないように。

営業時間は、火曜日から金曜日までは18時から24時、土曜日と日曜日は12時から24時。月曜日は定休日です。

ただし、令和3年10月14日現在、新型コロナ蔓延防止のための要請を受けて、18時から20時の時短営業をしています。いまのところこれがいつまでになるかまだ未定とのことです。

バイカーの集まるお店ですが、四輪の駐車場も完備（但し有料ですが）しています。

一日の仕事を終えて「今日はちょっとバイクで走りたいな」なんて気分の時。夜中まで開いているインザシーで大人のひとときを楽しんでみるのもいいんじゃないでしょうか。