GOURMET

鳴尾|しっかり食べられる街の中華屋さん

阪神電車鳴尾駅から国道43号線をくぐって南へ。臨港線を渡って浜甲子園中学校の南東側、グラウンドが切れたその先に北京料理・松鳳(しょうほう)があります。お店の前に広がるのは、かつて鳴尾川の端、船溜まりがあったところを埋め立てた公園。水門のかたちのモニュメントが見守ります。よく晴れた休日の昼下がりに訪れてみました。

しっかりしたボリュームが魅力

周囲には浜甲子園中学校、西宮東高校があって、食べ盛りのお客さんにも支持される街の中華屋さん。飾り気のない店内はカウンターと、六人掛けの座敷テーブル三卓。お薦めはコストパフォーマンス抜群の日替わり定食790円なのですが、これは平日限定、訪れたのはあいにくの休日。ランチセットにしようかちゃんぽんにしようか、天津飯も良いなあなんて、メニューを前にさんざん迷ったあげく、五目チャーハンと餃子をお願いしました。

オムライスのような五目チャーハン

このお店の五目チャーハンは、一見オムライスのよう。でももちろん中身はチャーハンです。しっかりとした味付けで、ぱらっと良い具合の火加減で、具材も多く、普通盛りでも量はしっかりたっぷり。レンゲですくって一口いただくと、どこか懐かしい気分。そう、安定の「街の中華」の味です。スープが付いて700円です。

昭和感たっぷり、安定の「街の中華屋さん」

一緒に頼んだ餃子も、やや小ぶりながら間違いのない安定のおいしさです。食べながらふと視線を上げると、壁には生ビールとハイボールのポスター。この昭和感、店全体から醸し出される懐かしさのエッセンス。いまぼくはまぎれもなく中華を食べているのだ、というシアワセな気分が最高の調味料です。

チャーハンにソース、ついやってしまいますよね

調味料というと、最近はソースや醤油を頼むと「うちの味が気に入らなかったら食べていただかなくて結構です」なんて怒られるお店もあると聞きます。が、ここはそんな心配は要りません。テーブルにはしっかりとセルフ調味アイテムあーんどよく冷えた水! がスタンバイしています。うーん、テーブル上のこの佇まい! 昭和にもほどがありますねぇ。

そう、ここはしっかり「西宮」

そして、ここは甲子園球場徒歩圏。つまり阪神タイガース文化圏のまっただ中です。当然、壁には阪神タイガースの選手の寄せ書きがあります。お店の人によると、これは星野監督で優勝した頃のものだそうです。そして横にはしっかり「えべっさんのお面」も笑ってらっしゃいます。実に正しく西宮してますね。

夜は「ちょっと一杯」もお楽しみ

今回はランチでお邪魔しましたが、松鳳のメインはむしろ夜。17時にのれんが掛かると、すぐに夕食を楽しむ人で一杯になります。店内にはこれまた昭和の中華屋さんの定番、テレビがありますので、ナイターを見ながらちょっと一杯、なんていう人も多いです。また、座敷テーブル席はグループで歓談する人たちも。
ラストオーダーは21時30分とやや遅めまで営業していますので、仕事終わりのひとときをゆったりと過ごせます。
地元の人々に愛される、街の中華。
なお、店の前には駐車場もあります。ハンドルキーパーをしっかりと確保して、アルコールで盛り上がりましょう。

食後は公園でのんびり。鳴尾緑地は秋日和

しっかり食べておなかがいっぱいになったので、お店の前の公園でちょっと休憩します。先にも書きましたが、ここは鳴尾川の北の端で、かつては船溜まりだった場所です。いまは埋め立てられて鳴尾緑地になりましたが、その時に取り壊した水門をかたどったモニュメントが建っています。
よく晴れた秋の昼下がり、海からの爽やかな風が渡っていました。

懐かしい定番中華を食べたくなったら、ぜひ松鳳

鳴尾の南、海に面したこのエリアは、渡り鳥のパラダイスです。季節になると望遠カメラを抱えたカメラマンで賑わいます。また、のんびり散策するのにもうってつけ。そんなとき、お手軽な値段でしっかりと食べられる松鳳は貴重なお食事スポットです。みなさんもぜひ一度お出かけください。

INFORMATION

北京料理・松鳳(しょうほう)

  • 兵庫県西宮市古川町2-31
  • 0798-46-8481
  • 11:00〜14:00 17:00〜22:00(ラストオーダー21:30)
  • 11:00〜14:00
  • 17:00〜22:00(ラストオーダー21:30)
  • 火曜日
  • 阪神電鉄鳴尾駅 徒歩15分