GOURMET
2020.01.17
おじまあきら
鳴尾|とっておきの洋食が食べられるお店
阪神電車の鳴尾駅(最近「鳴尾・武庫川女子大前駅」になりました)。南側の地下道で国道43号線をくぐり、東へ向かいます。武庫川女子大学の西門を右へ、少し南に下るとすぐに右手に「グリル ギャルソン」があります。平日も待ちのでる人気店、11時の開店と同時にお邪魔しました。
看板メニューは「サンジェルマン」
お店の外に看板と、メニューのサンプルが並ぶ懐かしいスタイル。洒落た感じの扉を開くと、20席あまりの店内は既にほぼお客さんで埋まっていました。それでも、なんとか二人がけの席が空いていたのはラッキーでした。
店内は昭和のテイストを残した雰囲気で、ムーディな照明がいい感じです。レンガ風の壁もまた、グリルらしい気分を演出しています。
武庫川女子大学に隣接しているからか、お客さんは若い女性、またその上の年代の女性グループがメインのようです。あと、平日のランチを楽しむシニア世代のご夫婦も、よくいらっしゃっているようでした。
メニューはコロッケ、ハンバーグ、シチュー、ステーキといった洋食屋さんの定番が一通り網羅されています。値段はリーズナブルとはいいませんが、さりとて高いわけでもない、というラインでしょうか。
お得なランチセットもあったのですが、ここは名物のサンジェルマンセット、それもおなかが空いていたのでキングサイズにしました。同行者はコロッケセットを注文しました。
しばらく待って出てきたサンジェルマンは、想像よりもかなり立派なサイズでした。キングサイズというのは伊達じゃ無かったです。いや、王様というものがそんなにたくさん食べるのかどうかは知らないですけど。普通に大きめのステーキがそのままカツレツになったような感じです。
そもそもサンジェルマンというのは何かというと、カツレツにチーズとホワイトソースをかけて焼いたもの(だと思います)にドミグラスソースをかけたもので、それだけ聞くとちょっと濃そうに感じるかも知れませんが、それが絶妙のバランスで、とてもおいしいのです。
ビーフとポークがあって、特に「豚ヘレのサンジェルマン」といわなければ、デフォルトはビーフということみたいです。
そういう名前の料理が一般的にあるのかどうかは知りません。もしかしたらここのオリジナルなんでしょうか。とにかく見た目も味も素晴らしくて、これはリピートしたくなること請け合いです。
安心して友達を連れてこられる、間違いのないお店
同行者のコロッケも少し頂戴しましたが、これも正しく真面目なカニクリームコロッケで、やはりきちんとおいしいです。また、セットのスープもしっかりと手抜きの無いおいしさで、洋食屋さんとしてかなりのレベルというか、間違いの無い味です。
味、ボリューム共に満足できるお店で、安心して友達を連れてくることができるところが、また一軒増えたように思います。嬉しいことです。
ところでこのお店、実は筆者にはちょっとした思い出があります。いまを去ること三十数年前、まだ高校生だった頃に、一月だけこのエリアの新聞を配るバイトをしていたことがあるのです。夕刊だけの配達でしたが、毎日四時半頃から六時頃まで。いちばんおなかの空く時間帯です。そして配達の終盤に、このギャルソンさんがあったのです。郵便受けが無く、新聞をドアの隙間に挟むのですが、開店前の仕込み中らしく、いつも店内からとてもよい匂いがしていたのです。毎日毎日空腹時にこの匂い。その体験がすり込まれているのでしょう、いまこの年齢になっても「ギャルソン=ご馳走」という、もしかしたら呪いに近い(?)ような思い入れがあるのですね。
いやいや、レポートはあくまで冷静でないといけないのですが。
なので、このお店は少なくともここで(実は少しだけ場所が変わっているようですが)三十年以上営業されている、ということですね。
永く地元に愛される洋食の名店。次はハンバーグや他のメニューも試してみたくなりました。
INFORMATION
グリル ギャルソン
- 西宮市鳴尾町1-9-7
- 0798-47-1631
- 11:00~15:00
- 木曜日
- 鳴尾・武庫川女子大前駅から300m