CULTURE
2020.10.29 2020/10/27
コウヤマヒロシ
西宮ウォーキングガイド|剣谷登山口~ガベノ城~ゴロゴロ岳編
CONTENTS.
「ガベノ城」、「ゴロゴロ岳」なんとキャッチーな地名なんでしょう。地図とにらめっこしながら、その姿を想像するだけでテンションが上がってきます。今回はそんなガベノ城、ゴロゴロ岳へ向かう、ウォーキングというか登山の記事です。
山を舐めてはいけない。ガチ登山ですよ。
ガベノ城、ゴロゴロ岳は西宮市の西側に位置しており、芦屋市との境目にあたるエリアにあります。ゴロゴロ岳の山頂は芦屋市側の住所のようです。西宮市側から向かうには鷲林寺境内から向かうルート、剣谷登山口から向かうルート、苦楽園側から向かうルートの3本があるようです。私は剣谷登山口から向かうルートを選びました。地図上では直線で一番短いルートに見えたのです。・・・後でこの判断については後悔しました。同じ標高に向かうのに距離が短いなら急角度になる、そんな当たり前のことに気づいていませんでした。
事前に調べたところによるとゴロゴロ岳は震災前には565.6mの標高だったことから名づけられたという説があるようです。そして、ガベノ城は・・・なんだかわかりませんでした。城があったという記録は無いようで、なぜそんな名前がついているかもよくわかりません。
登山口付近には駐車場がないため、比較的近い公共駐車場として北山緑化植物園の駐車場に車を止めてウォーキングに向かいました。スタートした時点では、ゴロゴロ岳山頂についたらそのままUターンして戻ってこようとしたのですが・・・経緯はさておき、最終的には芦屋側に降りて、芦屋川駅から電車に乗って帰ってくることとなりました。
今回の地図は①北山緑化植物園駐車場②剣谷登山口③ガベノ城④ゴロゴロ岳⑤水車谷バス停付近となっています。所要時間の目安は①~②20分、②~③60分、③~④40分、④~⑤60分です。体力が低めのおじさんが三分の一から半分は休みながら進んでの時間ですので、個々人の体力などにより大幅に変わってくるものと思われます。また①~④は全体的に登り、④~⑤は降りです。登りと降りで大幅に時間が変わりますのでご注意ください。
ちなみに筆者は大柄な30代男性です。写真をとったりメモをとったりしながら歩くので、足取りのしっかりしたおじいちゃんくらいの早さです。行きつ戻りつしながら適宜休憩もしています。移動時間は大体の目安にしてください。
また大きな要注意事項として、今回歩いた②~⑤の範囲の山道はGoogleマップでは確認できませんでした。OpenStreetMap等の地図をご利用ください。
①~②北山緑化植物園駐車場から剣谷登山口を探して。傾斜の強い住宅街をうろつく。20分
12:10剣谷登山口付近で駐車場を探して走り回るも、完全な住宅街でコインパーキングがありません。諦めて北山緑化植物園の駐車場に止めることにしました。空は青く晴れやかで、このまま北山緑化植物園を歩くという手もあったんですが、それはまた別の機会に。
バスの通る道路から、住宅街方面に入っていきます。すでに登りは始まっています。
うっ、まだ登りますか。猫を追いかけてズームしたら絵画みたいな写真になりました(二枚目写真。拡大すると変な感じです)。なお、最初の10分ぐらいは万歩計をセットし忘れていました。
剣谷登山口は手前に看板は無く、地図を見ながら探し回ります。登山道っぽい川の横の道を発見するも、これは不正解。行き止まりです。
正解はこんな感じ。超さりげない入口。住宅が並ぶ横にちょこんと看板が付いています。知らなければ気づけないレベルです。登山口入ってすぐはコンクリート舗装されてますし。
登山口の時点で大分眺めはいい感じです。すでに息切れも発生しています。
②~③剣谷登山口からガベノ城へ。急で険しい山道に心臓を捕まれる。60分
12:30登山口を入り、登り始めると、早速街を見下ろす光景です。雲が秋っぽいですね。
いきなり足元は荒く、傾斜も急です。土と岩、砂利に木の根と歩きやすくはないです。
12:35小さめの山のてっぺんにつきました。すでに息も絶え絶え。先行きは長そうです。本能がこの先はヤバい、と伝えてくるのですが、無視して前進します。
なんの実でしょうか。赤くかわいらしいですね。
左右は藪に囲まれ、足もとは岩でゴツゴツしており、なかなか進めません。少し進んでは心臓バクバクで小休止を繰り返します。道の周りは木が切ってあるのか、見通しはまあまあ良いです。
甲山と北山貯水池が見えます。標高309mの甲山の高さはすでに超えているようです。
ゴツゴツしていたり、藪だったり。最低でも長袖、長ズボンでないと厳しいですね。途中で3組ほど行き会いましたが、皆さん登山用のポールを持っていました。
自分がどこにいるのか、正しいルートを進んでいるのかわからなくなってきたため、GPSで所在を確かめます。うん、道はないですが目的地には向かっています。1643歩。電波が悪くなっていますね。
少しボケてしまっていますが、人の手で積まれたと思われる石垣が見えます。ガベノ城と関係があるのでしょうか。ようやくガベノ城への案内の看板が見えてきました。
道に迷う心配はありませんが、かなりハードな道です。思い返せば全体で一番きつかったのがこの辺りです。足元険しく、行程も長いため、小学校高学年以上推奨です。
小さな花も歓迎してくれているのでしょうか。あるいは嘲笑っているのかもしれませんが。
いよいよこの先が山頂(ガベノ城)です。ロープは引っ張ったらヤバそうなのでつかめませんでした。
13:35城らしきものは一切ありませんが、ガベノ城に到着です。山頂なので眺めが開けています。既に足がガクガクです。 2198歩
ここで休憩がてらお昼ご飯を食べました。コンビニの梅干おにぎりを最もおいしく食べる方法のひとつであることは間違いないでしょう。
ご飯を食べながら、かなり悩みました。心臓への負荷も高く、すでにふくらはぎはパンパン、ひざはガクガクしています。このまま進み切れるのか、不安です。しかし、残りは標高で100m以下。いけそうな気もします。次に悩んだら引き返そうと決めて、先に進みます。
③~④ガベノ城からゴロゴロ岳へ。山中の険しい道を進む。40分
謎の看板、謎の分岐。降って登るのは辛いので降らないですむ道をチョイス。
足元はこれまでより少し楽になったかもしれません。少し涼しくなってきました。山で日が落ちると怖いので、あんまりゆっくりする余裕はないです。
展望の良いところから甲山と北山貯水池が見えます。
信頼できそうな看板が出てきてホッとしました。
少し平たいところに出たので、登り切ったかなと思ってGPSを確認します。まだここかと若干ブルーに。この先、あまりGPSは見ないことにしました。
木々に日差しが遮られはじめました。鳥の声、砂の落ちる音が聞こえます。少し敏感になっていると、ヘリコプターの音が急に聞こえビビりました。
山荘や別荘などの建物が突然出てきました。道も緩やかになってきます。大きな石(岩?)が目につくようになってきました。ゴロゴロ感?
14:40ゴロゴロ岳山頂に到着。気がづけばここは芦屋市なのでしょう。 4330歩
④~⑤ゴロゴロ岳から芦屋川側の出口へ。沢のある山道を転がり降りる。60分
来た道を帰ろうか、それとも先に進んで別の道から帰るか。疲れ果てた体が「もとの道はきついから嫌だ」というので、芦屋川方面に抜ける降りに進むことにしました。登った分降らなくてはならないので、別に楽なわけはないのですが。
この先、ニシマグのターゲットから外れるためざっくりと。基本、降りだったのですが、途中から傾斜が急になります。さらに小さな川と道が合流しており、足もとが濡れていたり、道がわかりづらくなったりときつめでした。
降りなので、あまり止まらずおり続けたのですが、ほぼ1時間ノンストップでした。下りは足元に微妙な調整がいるので、足の筋肉が悲鳴を上げていました。
15:40芦屋川側の登山口に出てきました。道路と住宅が見える景色に、思わずほっとしてしまいます。膝の笑いが止まりません。8931歩
道路沿いに降り、水車谷というバス停からバスに乗り阪急芦屋川駅へ。電車で夙川駅まで出て、そこからバスで北山緑化植物園に戻りました。
16:56自分の車の前にようやく戻ってきました。10715歩
正直、心臓とふくらはぎがピンチでした。
これまででウォーキングの記事にした中では一番のハードコースです。というか、ウォーキングではないです。登山です。ガチです。特に剣谷登山口からガベノ城のあたりは、足もと、傾斜ともに5分も進めば一旦停止が必要でした。
ただ、登山特有の達成感はあります。山頂で食べるおむすびは美味いです。
ありきたりなウォーキングには飽きた、次は登山だという人にはお勧めです。準備が必須なレベルではあります。
INFORMATION
ガベノ城
- 〒662-0004 兵庫県西宮市鷲林寺剣谷
- 阪急苦楽園口駅から徒歩60分(Googleマップ調べ。登山道が考慮されていないため、実際には2時間以上かかると思われます。)