CULTURE

【博物館展覧会レポ】関西学院大学博物館平常展「関西学院と原田の森−学院の誕生と発展:1889-1929−」

関西学院大学博物館前にある案内版

おしゃれな雰囲気が魅力的な関西学院大学(以下、関学)上ケ原キャンパス。同学にある関西学院大学博物館では、2023年3月現在、平常展「関西学院と原田の森−学院の誕生と発展:1889-1929−」が開催されています。

今回は同展の魅力と見どころを、筆者の感想も交えつつご紹介していきます

※展示室の写真は関西学院大学博物館の許可を得て掲載しております。

関西学院大学博物館の展示について

関西学院大学博物館では、関学の歴史にまつわる資料を展示・解説する「平常展」と、さまざまなテーマで開催する「企画展」の2つの展示を行っています。

関西学院大学博物館の展示室の入口の様子
展示室の入口

…とまぁ、こう書くと普通の博物館と一緒なのですが、同館が変わっているのは平常展と企画展を交互に開催していること。

一定期間ごとに展示室の様子がガラッと入れ替わるので、企画展はもちろん、平常展もその時々でしか見られない特別な内容になっているのが大きな特徴です。

関西学院が「神戸にあったころ」の姿を伝える展示

関西学院大学博物館の展示室の様子

本展「関西学院と原田の森−学院の誕生と発展:1889-1929−」は、同学の誕生から西宮(上ケ原)に移転してくるまでのおよそ40年間にスポットを当てた展覧会。タイトルの1889は学院の創立年、1929は学院が上ケ原へ移転した年をあらわしています。

現在、上ケ原に本部のある関西学院ですが、元々は神戸の東・原田の森(現在の神戸市灘区)にキャンパスがありました。関西有数の私立大学である関学も、創立当初は小さな私塾に過ぎなかったのです。

関西学院大学博物館の展示室1の様子

そんな小さな関西学院を大学へ昇格させるために行われた事業のひとつが、キャンパスの上ケ原移転でした。当時の関学関係者が「私塾のままでいいや~」的な考えだったら、上ケ原の姿は全然違うものになっていたのかも…。

展示されている資料からは、今から約100年前の原田の森や上ケ原の様子、学生たちの暮らしぶりをうかがい知ることができます。

関西学院大学博物館の展示室2の様子
オルガン(写真左端)は昔の学生寮で使われていたものなのだとか

映える(?)撮影スポットも存在

卒業・入学シーズンに会期が重なる本展には、卒業生と新入生に向けた(?)コンテンツも用意されています。 展示室前には現在の時計台の顔はめパネルが、展示室内にはかつて原田の森にあった校舎の特大パネルがあり、それぞれ写真撮影が可能です。

顔はめパネルから顔を出す筆者
とりあえずはめてみる筆者。どういう顔をしていいか分からない…
 原田の森キャンパスの校舎の展示パネル
原田の森キャンパスの校舎(中央講堂)

パネル付近には詳しい説明と撮影用小道具(?)も用意されています。小道具にもきちんと意味があり、丁寧な解説も付いています。

展示を解説してくださった学芸員の倉田さんに勧められるままパシャリ。

展示パネルの前に立つ筆者
状況がよく分かりませんが、なんか楽しい!

卒業する皆さんは関学での最後の思い出作りに、新入生の皆さんは入学の記念に一枚いかがでしょうか?

まとめ

関西学院の歩みを紹介する本展。「関学の歴史」に詳しくなくても、今と違う、あるいは今も変わらない地域の姿を眺めているだけでも十分に楽しめます。

会期は4月 22日(土)まで。入館無料ですので、気軽に立ち寄ってみてはいかがでしょうか?

なお、本展と関わり深い企画展「関西学院の130年」(2019年開催)の図録も販売しています。展示を見て興味を持った方はぜひどうぞ!

過去展覧会の図録案内

INFORMATION

関西学院大学博物館