西宮北口｜世間一般の認識とは一線を画す、上品で丁寧な町中華

「町中華」と聞くと、こう何と言いますか、見た目にも嬉しいボリューム満点で濃い味付けの料理がドン！と出て来るイメージがあります。

もちろん、そういうエネルギッシュな中華を求めている時も多々ありますが、今回はその「町中華」の認識とは一線を画す、上品な中華料理を楽しめる「中国菜園雪月花」さんをご紹介しましょう。

アクタ西宮西館 1Fにある上品な佇まいの中華料理店

シンプルかつ、どこか品を感じさせる佇まいの中華料理店です。
場所は阪急西宮北口駅の北改札口から直結しているアクタ西宮さんの西館 1Fになります。

もとは同じくアクタ西宮さんの東館 2Fにお店がありましたが、アクタ西宮さん東館のリニューアルに伴い一旦閉店、現在の場所へ移転されています。

お店の前にはメニューとテイクアウトできる商品が置かれています。
私もこのえびせんを買って帰ったことがありますが、その量は相当なものです。

店外に置いてあるものだけではなく、店内でもいろいろ持ち帰りのオーダーができますのでご安心を。

この日はお客さんが大勢いらしたので、片側しかお店の写真を撮れませんでしたが、落ち着いた雰囲気の店内。
座席は20席程度あり、お客さんも昔ながらの常連さんが多い印象を受けます。

本格的で多彩なメニュー

セットメニューはありませんが、ランチ、ディナー問わず同じメニューが注文できます。
メニューも多彩で、中でもメニューの最初のページに鎮座している「ピータン」が目を引きます。

雪月花さんは何でも美味しいのですが、蒸し鶏や炒飯はかなりオススメです。

また、メニュー等に記載はありませんが、基本的には餃子以外ニンニクを使われていません。
なので、全体的にいい意味で尖っていない、素材の味がストレートに伝わる上品な中華に仕上がっています。

天津麵と豚まんを注文

かなり悩みましたが、今回は「天津麺」と「豚まん」を注文しました。
まずは天津麺の登場です。

…目の前に料理が運ばれて来ただけですが、この時点で既に何と言うか気品のようなものを感じます。
実にシンプル、故にこの料理の完成度が伺えます。

レンゲでスッと切れるフワフワの玉子を、アツアツのあんと一緒にハフハフと口へ運びます。

あんは酸味を感じる甘酢あんではありません。言うなればラーメンの豚骨スープのようなしっかりしたコクのある味付けですが、それでいてどこか上品でしつこくなく、いくらでも食べられる優しい味です。
そのあんがふんわり焼き上げられた玉子と同居しているため、口の中は幸せでいっぱい。まるで初めて恋人ができた時のような幸せな瞬間に思わず笑みがこぼれます。

玉子に気を取られて完全に忘れてしまっていますが、私が注文したのは天津玉子ではありません。
そうです、玉子とあんに隠れていますが、この子は「天津麺」。

隠れていたのは細麺。それ故、この濃厚かつどこか上品なあんがとてもよく絡みます。上にかかっているあんのおかげで冷めにくく、最後までアツアツなのもポイント。気が付くと丼は空っぽに…。

メニューには「フワフワ玉子あんかけラーメン」と説明書きがありますが、それだけでは語り切れない物語のある一杯です。

続いて豚まんです。

これもまた美しい佇まいです。ずっと見ていられます。
関西で豚まんといえば、皮がふんわりしたものを想像しますが、ここの豚まんはどちらかと言うとしっかりした皮で、確かな食べ応えがあります。

手で半分に割ってみると…

具材がしっかりと、今にも飛び出して来そうなほど詰まっています。

豚肉の旨みに加え、ショウガがよく効いていて、皮がしっかりしているので噛むほどに上品な旨みが口いっぱいに広がります。美味しゅうございます。テーブルには醤油、お酢、辛子、胡椒と調味料も揃っていますので、タレを自作して食べるのもオススメです。