CULTURE

西宮ウォーキングガイド|細い橋の先にウィルキンソン炭酸水の源を探して編

炭酸水が好きだ。甘くないやつ。はじける泡の爽快感とカロリーゼロで罪悪感ゼロの気持ちよさ。

ウォーキングのおともにもよく持っていきます。あまり激しいウォーキングだと、炭酸が抜け、ぬるくなってしまうけれど、一口目の爽快感のためについつい買ってしまうんです。

もちろん、ウィルキンソン好きです。何も入っていないウィルキンソンタンサンをよく飲んでいます。

ところで、ウィルキンソンは日本発祥のブランドというのをご存じでしょうか。しかも宝塚で発見され、工場は現在の西宮市生瀬にあったといいます。

その名残が少しだけ残っているようなので、今回は少しでも爪痕を探せたらと思いウォーキングしてきました。

宝塚駅から車の通れない橋で武庫川を渡り、生瀬町方面へ向かうコース

今回のコースは、①宝塚駅をスタート地点としてまずは生瀬東町へ。そして、②武庫川に掛かる歩行者専用の橋を渡ります。その後、③生瀬武庫川町方面から、山になっているエリアに入っていき、④ウィルキンソンの工場や鉱泉の跡を探してみることにしました。

実はウォーキングに行く前から若干不安ではありました。ウィルキンソンの工場、鉱泉のあった場所にはGoogleMapではピンはついているのですが、明確な情報がネットからは見つけられず、そもそも何を見つけに行くのかが怪しいところだったのです。

それでも、前回のウォーキングの続きでもあり、武庫川の徒歩専用の橋も気になるし、生瀬皇太神社も見てみたい。何よりウィルキンソンの炭酸水好きですし。

天気の良過ぎる日にウォーキングに行くつもりだったのですが、家族に止められるハプニングもあり、曇天で気温涼しめの7月某日とりあえず勢いでウォーキングに突入です。

今回の地図は①宝塚駅前、②176号線近辺を北上し武庫川にかかる徒歩専用の橋を渡る。③生瀬皇太神社で休んだ後にウィルキンソン跡地に入るためのコースを見つけ、④実際に山というか藪をうろつく、といった流れでした。所要時間の目安は①~②20分、②~③30分、③~④はうろうろしていたため60分以上といったところでした。

①~②あたりは平たんな街中のアスファルトの道路。②~③はアスファルト舗装はあるものの結構な坂を含み、③~④は山のような藪のような崖のような・・・ウォーキングには向かないエリアでした。

ちなみに筆者は大柄な30代男性です。写真をとったりメモをとったりしながら歩くので、足取りのしっかりしたおじいちゃんくらいの早さです。行きつ戻りつしながら適宜休憩もしています。移動時間は大体の目安にしてください。

①~②宝塚駅から武庫川と並行して北上し、徒歩専用の橋へ。20分

10:40宝塚駅から、176号線に沿って北上。5分も歩くと西宮市生瀬東町へ。176号線沿いの街路樹は百日紅(さるすべり)。赤やピンクが色鮮やか。

橋は川沿いにあるはず(当たり前ですね)なので、少し住宅街に入っていきます。生瀬東町公園には確かに西宮市の掲示物がありました。川に向かっている階段を降りていきます。

公園の裏側には小さな水路。イチジクが水路にかぶさるように茂っていました。なんのことはない小さな流れにも魚影が見えます。

道路が突然途切れ、何かの施設が現れました。車両の入れない通路・・・誘われるように入っていきます。多分水道関係の施設なのでしょう。

通路の先はやがて武庫川沿いへ。すぐに見えたのが細い橋。あれが徒歩専用の橋なのでしょう。

12:00本当に人が一人通るのがやっとの橋。金属でできてはいるものの、年季を感じる代物です。

別に怖がる必要はないのですが、恐る恐る渡ります。

橋の上は眺めも良く、ゆっくりしていきたいところではあるのですが、人が来たら困ってしまうのですぐに渡ってしまいました。なお、往復で一人だけ橋の上で人と行き会い、身をかがめてなんとかやり過ごしました。

②~③生瀬の小高い丘の周りをぐるぐると。30分

橋を渡り切った先には宝生ケ丘くすのき公園。そして、そこに立っている建物はウィルキンソン記念館。微妙にそれっぽい赤の模様が入った建物は公民館的な役割で利用されているようです。

この近辺にウィルキンソンタンサンの工場があったようなのですが、現在はマンションが建っているため、ぐるっと武庫川沿いに迂回して生瀬橋の付け根の交差点へ。そこから橋とは反対方向に進む道が「生瀬通」です。バス通りでもあり、JR生瀬駅方面へ抜けるルートでもあるようです。

で、坂道なんですね。知ってた。想像してた。暑いなぁ。

手前の自治会館の横には交番がありました。じっとりと汗をかきながら登ります。

坂の途中には目的地の一つである生瀬皇太神社の看板が。また、森のくじら荘という古民家を使ったレストランの看板もひっそりと。営業時間外でした。

12:15坂を登り切り、小学校に向かうと途中に生瀬皇太神社の看板があります。小学校の敷地と隣接(というか入り組んでいる)しているようです。鎮守の森の日陰で一休みさせてもらいました。神社については別の記事でもう少し詳細に記載しています。2200歩。

神社を出るころには、空は晴れてきました。せっかく汗が引くまで休んだのですが、すぐ汗だくです。夏のウォーキングらしい展開です。

地図上ではウィルキンソン鉱泉やウィルキンソンタンサン工場跡は小学校の裏手に位置しています。しかし、さすがに夏休みとはいえ小学校の敷地に入るのは憚られるため、小学校を迂回します。神社の向かいには浄橋寺というお寺があり、その周りをぐるっと回っていく感じです。

やがて小学校の敷地の外を通る道を見つけ進んでいきます。

山の上にはお稲荷さんがあるらしく少し迷いましたが角度の急さに絶望して今回はパス。後から調べると山頂あたりに社があり、なかなかの景色のようです。

車両進入禁止の柵の先に生瀬の森公園が広がっています。ウィルキンソン鉱泉、ウィルキンソンタンサン工場跡は、現在はこの公園となっているエリアと隣接した山中にあったようなのです。

③~④生瀬の森公園とその隣接した山中を徘徊する。60分以上

生瀬の森公園は開けた運動スペースとちょっとした遊具、木陰のベンチなどがありけっこうな大きさの公園です。また、位置関係的にもすぐ近くにマンションが見えるため、さほど山深い感じはしません。

が、ウィルキンソン関連についてはノーヒントでした。そして公園からは何本か山側に繋がっているルートがあるんです。地図には乗っていませんでした。

マンションの裏手にウィルキンソン工場の跡らしき石垣が残っていました。小さな橋?もありました。

さらに、GPSを確認しながらウィルキンソン鉱泉の位置を推定するのですが・・・やっぱり山の上の方だなぁ。ようやくあきらめが付いたので、登ることにしました。

登った先には景観樹林保護地区の看板。そして周りは藪だらけ。蚊が異様に多いのでご注意ください。

藪の中を蚊を追い払いながらうろつくこと30分以上。竹林のなかに赤錆色の沈殿した川を見つけました。カエルが跳びこむのを見たため、汚い水ではなく水に鉱物が溶けだしているのだと思います。「鉱物が溶けだしている≒これがウィルキンソン鉱泉?」と乱暴な結論を出そうとしたのですが、GPSの位置は一致せず。というか、大分行き過ぎたためさらにうろつきます。

最終的に、GPSの示す位置には来れたのですが、特に鉱泉を示す目印はありませんでした。杭がいくつか立っていたのですが、関係があるかは定かではないです。しかしながら、穴を掘るわけにもいかず、今回はここでウィルキンソン鉱泉に到達できた、ということにしました。

13:05動悸の速さと蚊の猛攻に耐え切れず撤退することに。この時点で4400歩でした。

おまけですが、位置関係を確認すると、どうやら生瀬の森公園への入り口の手前の獣道を入っていくと近かったようです。野生の百合が咲いていました。

川面を眺めながらのウォーキングと山中のプチ山歩き

今回は①~③までは足元もよく、移り変わる景色を眺めながらウォーキングのできる歩きやすいコースです。また、生瀬通や生瀬皇太神社あたりは木陰で涼しく、夏でもウォーキングに向いています。

一方、③~④の生瀬の森公園から先は、趣が変わり山歩きに近い感じです。地図上で見るとそれほど広くないように見えるのですが、思っていたより広く、傾斜も険しいものでした。自然観察には向いていると思われます。

ウィルキンソン記念館に戻り、自販機でウィルキンソンの炭酸水を買ってのどを潤します。その爽快感たるや。

帰り、市境にて。なんでもないアスファルトの地面なのですが、マンホールが「にしのみや」と「宝塚市」が並んでいました。

武庫川沿いで見返り岩を横目に帰ってきました。

INFORMATION

ウィルキンソン鉱泉

  • 〒669-1104 兵庫県西宮市生瀬武庫川町2−2
  • 阪急宝塚線、今津線宝塚駅より徒歩23分(Google調べ)


この記事を書いた人

コウヤマヒロシ

ライター

西宮在住10年くらいの兼業主夫ライターです。 二児の父。 地元の方から教わったお店や子供と遊べるスポットなど、フットワーク軽く発信していきます。

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