西宮湯巡り Vol.2｜体があったまる泉質を体感してみよう。阪神)武庫川、東鳴尾エリアの天然温泉銭湯

「西宮湯巡り」の二記事目は阪神武庫川線）武庫川駅、東鳴尾駅エリアの毎日通える天然温泉の銭湯をご紹介します。

西宮市の東側に流れる武庫川。その武庫川に沿って南北に走る小曽根線を国道43号線よりさらに南下して武庫川女子大学を超えた先の住宅街のエリアに今回うかがった銭湯はあります。

武庫川と並行して南北に流れる鳴尾新川筋沿い、すぐ隣には専用駐車場と車で伺うにも便利なスポットです。阪神高速道路武庫川出口からすぐのところにあるため、休日車でさっと来ることも可能ですね。

町中にそびえたつ銀色の煙突。天然温泉の銭湯です。

青空にぽっかりと浮かぶ銀色の煙突の下に今回の目的地がありました。

「天然温泉　クア武庫川」。営業中は入り口に暖簾が掛けられています。

入り口には木製鍵式の下駄箱。ここで靴を脱いで中に入ります。下駄箱近辺にも入浴券、食券の自動販売機がありますが、自動扉の向こうにもありますので、中で購入可能です。

入り口横の自動販売機。こちらでは自動販売機で入浴券を購入し、カウンター（番台）に渡す方式です。

入浴料金は大人（中学生以上）は450円、小学生は160円、幼児は60円。サウナは別料金で+140円となります。（すべて税込み）

貸しタオルもあるため、手ぶらでフラッとくることもできます。

カウンター（番台）では各種アメニティも充実。こちらにも手ぶらで来ても大丈夫なミニボディーソープやミニシャンプーもあります。また貴重品はカウンターで預かってくれます。

ロビーは外に向けて窓が取られており、開放的な雰囲気です。

カウンターに向かって左が男湯、右が女湯です。中にはもう一枚暖簾があって、その先は更衣室です。

スッキリとした板張りの更衣室。ロッカーには鍵をして、鍵は浴室内に持ち込みます。女性用の更衣室にはお母さんにうれしいベビーベッドもありました。

いよいよ浴室へ。露天風呂にはかけ流しの天然温泉が。

脱衣場内には銭湯利用に関する注意書きがあります。初めて来るときは浴室に入る前に確認しておきましょう。

浴室内は白やグレーのタイルが中心の落ち着いた雰囲気です。

入ってすぐ、湯桶を借りましょう。銭湯の湯桶はポップなカラーリングのものが多いような気がします。

手前から風呂をひとつづつ見ていきます。

一番入り口側にはジャグジーのお風呂。ゆったり寝ころべる浅いスペースもあります。

ピリピリとした電流が気持ちの良いでんき風呂。ちょっと怖いなという人はそーっと足などで試してみてから、全身を入れてみるといいかもしれません。

その先には深めのお風呂と浅めのお風呂が並んでいます。温度も熱めとぬるめを用意してあるので、自分の好きなほうを探してみましょう。

さらに進むとガラスドア。ドアの先はかけ流しの源泉が楽しめる露天風呂です。こちらの露天風呂は源泉かけ流しで湧いてくるお湯をろ過せずにそのまま贅沢に使っています。※この露天風呂以外のお風呂にはろ過したお湯を使っているそうです。

お湯の中に含まれるミネラルの堆積物が固まって層を作っている床は、カチカチではなく不思議なしっとり感覚でした。またこちらのお湯は湧き出した時には無色透明なのですが、空気に触れると濁りが出るのだそうです。

洗い場も見てみましょう。シャワーと蛇口が壁に沿って据え付けられています。そしてその横には金属製の謎の箱。私は初めて見ました。

これはゴミ箱なんだそうです。髭剃りや歯ブラシの袋などを捨てるのに使えます。

奥に進むと水風呂があります。水風呂の左右にはスライド式ガラス扉。そう、サウナです。向かって左がドライサウナ、右はミストサウナ（中は真っ白に水蒸気が充満しています）、充実のダブルサウナです。

ドライサウナではゆっくりテレビを見ながら汗を流すことができます。ミストサウナは・・・撮影しても真っ白になってしまう、しっとりサウナです。

女性用の浴室も左右対称ですが大体構成は同じです。露天風呂は男性用と同じで源泉かけ流しです。こちらのほうがちょっと堆積物が多くたまっているのは、いつも開店前に女性側からお湯を入れ始めているから、とご主人はおっしゃってました。

火曜日は週に一回の変わり風呂を実施しています。今はモンゴル岩塩でした。4回実施で次の変わり風呂になるそうです。

体の奥まであったまる。その泉質を体感しよう。

ご主人にこちらの温泉の特徴をうかがうと「よ～く温まる泉質」とのこと。入浴して帰宅するまでずっと体の奥から温かく、その言葉の意味をしっかり実感できました。特に露天風呂は上半身がお湯から出ているためあまり熱さは感じませんが、「湯あたり注意」とのことでした。

源泉のお湯はサラッとしており茶色く色づいています。これはお湯の中の鉄分が空気中の酸素と反応しすることにより発色するようです。意識して嗅がなければ気づかなかったのですが、よく嗅ぐとかすかに鉄のような金属のにおいがします。

お店入り口横にも源泉を出ており、浴場でお湯を出しているとこちらにもお湯が出てきます。

地元の方では毎日来る方も多く、中には家に風呂があっても毎日通ってこられているお客さんもいるようです。この生活に根付いた銭湯は、地元の人たちにとって社交場としての意味合いも持つようです。

休日になると車で来るお客様が増えるそうです。駐車場は全32台あり、休日祝日にはお店の前に入庫待ちの車の列ができることもあるようです。そんな時はお店の正面入り口から真裏側に12台分の駐車場があるため、そちらを見てみるとよいとのことでした。

風呂上りには大人の楽しみが

入浴券、食券販売機の下部をよーく見てみると、アイスクリーム/ソフトクリームと並び生ビール、レモンハイがメニューにあります。カウンター内にはビールサーバー、カウンター横の冷蔵庫にも缶ビールと乾き物もあります。そう、大人の楽しみ風呂上がりの一杯も楽しめてしまうんです。

残念ながら車でうかがったため、アルコールメニューは泣く泣く諦めました。この日の風呂上がりの楽しみは子供でもOKの定番のコーヒー牛乳です。風呂上がりホカホカの体に流し込むコーヒー牛乳もたまらないんだよなぁ。

こちらの前身の銭湯「武庫川温泉」が1967年創業。平成4、5年に深さ1500mの温泉の掘削を行い、これを機に「天然温泉　クア武庫川」に名前を変えたのだそうです。

創業50年を超え、今なおお客様に愛される銭湯です。

※温泉の成分、効能については下記の写真をご覧ください。

●詳細情報