GOURMET
2022.01.03 2022/01/19
山﨑謙
甲子園口|食べたあとも幸せが続く唯一無二の麻婆豆腐
ひんぱんに食べられないけど、すごく食べたくなるものってありますよね。
私の場合、それは麻婆豆腐なんです。
麻婆豆腐って家でもつくれますけど、なんか物足りない。で、食べに行くと美味しいんですけど、辛さの強いお店が多い。ちょうどいいのがなかなか見つからないんですよね。
ところが見つけてしまったんですよ。梅田でも福島でもなく甲子園口で。
その店の名は「味包(みーほう)」。
大手エアラインの機内誌でも紹介される町中華の名店
JR甲子園口駅から南に伸びる「ほんわか商店街」を歩いて5分ほど、2つ目のゲートの手前を右へ。
曲がると見えてくるスーパーの向かい側、「甲子園口センター街」と書かれたアーケードの真下にある小さなお店が「味包」です。
私が「味包」をはじめて知ったのは、伊丹空港から愛媛・松山空港へ向かう飛行機の中…。
リニューアルされた大手エアライン機内誌の食コラム1回目の特集が「西宮の三食」で、そこで紹介されていたのがこのお店。コラムでは焼餃子と麻婆チャーハンが紹介されていました。
「機内誌で紹介されるお店って敷居高いんじゃないだろうか…」と少し緊張しながらお店の前に足を運びましたが、持ち帰りカウンターがメインの地元の方に愛される町中華らしい中華料理店でホッとしました。
店内飲食の出入口はのれんのかかった右端の開き戸から。
のれんをくぐると左側の厨房に面して4名横並びのカウンター、目の前に2名掛け、奥に4名掛けのテーブルがひとつずつのこぢんまりとした店内。
もともと持ち帰り専門店だったらしく、そのルーツがうかがえます。
私が訪れたのは平日13時過ぎのランチタイム。
店内には私を含めて4名。ソーシャルディスタンス保つにはあと1名がギリギリな大きさです。
ずっと見ていられる多彩なメニュー
平日の10時から14時までは4種類のランチメニューがあり、その中から「四川麻婆豆腐セット」を注文。
オーダーが通るたび厨房では中国語が飛び交います。
待っているあいだ、メニューをパラパラと見ていたのですが、王道メニューからはじめて見るものまで、メニューの多彩さはもちろんのこと、写真が大きくどれも美味しそうで、ページをめくる手が止まりません。
状況が許せば4名くらいで来て、みんなで食べたいものを頼んでシェアするのが楽しいやろなぁ…と妄想していましたが、もともと持ち帰り店なので、持ち帰ってみんなで中華パーティーするのもいいですね。
ほんと食べたいものが多過ぎる…。
辛さ控えめ香辛料の味が楽しめる麻婆豆腐
そうこうしているうちに四川麻婆豆腐セットが運ばれてきました。
メインの麻婆豆腐のほかに、細切りじゃがいもを炒めた酸辣土豆絲とザーサイの前菜2品。そして小ぶりのごはん。
少し遅れて豆腐の入ったとろみのあるスープも運ばれてきました。
まずは麻婆豆腐から。
「そうそう、これこれ…」と麻婆豆腐ならではの味を楽しみ、その後「辛さが来るぞ」と構えていたのですが、辛さは来ず…。
でも辛さが来ないのが麻婆豆腐本来の味わいをそのまま残してくれて爽快です。
あと豆腐がトゥルットゥル!
杏仁豆腐くらい柔らかいけど、しっかり形は残っていて「どうやったらこんなふうにできるんやろう」と思うくらい。
このトゥルットゥルのお豆腐はスープにも。とろみとあいまってこれもすいすい入っていきます。
美味しすぎて麻婆豆腐でごはんをかきこみたくなるのですが、たぶんごはんの量が足りないので、その時は110円払っておかわりしちゃいましょう。
私もおかわりするかどうか迷ったのですが、このごはんの量でも充分お腹は満たされましたよ。
辛味が残らず食べたあとも爽快
外で麻婆豆腐を食べたあと、麻婆豆腐の余韻が残るのですが、辛味のほうが強く残ってしまいます。
ところが味包の麻婆豆腐は辛さが控えめなので、麻婆豆腐自体の美味しさの余韻が残り、幸せな気持ちになりました。
それでいて食べてしばらくしてから、身体がぽかぽか。辛みが強いと私は冬でも大量の大汗をかくことになってしまうのですがそれがなく、いままで麻婆豆腐を食べたときにはなかった爽快な食後でした。
「でも麻婆豆腐は辛くないと…」と思っているあなた。55円で辛め、110円で激辛にもできますよ。
でもまずはノーマルで食べてみてほしいです。
甲子園口にあるのは奇跡!特級調理師がつくる絶品中華を食べに行こう
「味包」のシェフは中国の国家資格である中国料理調理師の最高位「特級調理師」。
私も初めて知ったんですが、これすごいことだそうで、かんたんに言うと東京にある高級ホテルや高級中国料理店の料理長レベルなんだそうです。そんな最高レベルの味がここ甲子園口で味わえるなんて嬉しすぎます。
そりゃメディアにも紹介されますよね。
冒頭機内誌のことを書きましたが、メニューの1ページ目には特級調理師であることに加え、数々のメディア取材歴も紹介されていました。
東京の高級中国料理店レベルの中華料理がまさかの甲子園口でリーズナブルに楽しめる「味包」。行かない理由がない。ぜひ!
INFORMATION
味包(みーほう)
- 兵庫県西宮市甲子園口3丁目16-16
- 0798-67-1558
- 10:00〜20:30(20:00ラストオーダー)
- 祝日を除く月曜日
- JR甲子園口駅から徒歩5分