夙川｜本格的な前菜「お惣菜盛り合わせ」がすごい！絶品のパスタランチ！

　日本料理はもちろん、中華料理やインド料理、フランス料理にタイ料理などなど、西宮には本場の味が楽しめるお店がたくさんあります。その中でも、「初めてのデート」で使いたいお店はイタリアンではないでしょうか。

　いや、理由は筆者にもわかりません。筆者はどの国の料理にも偏見はありませんので、あくまで個人的な意見として聞いていただければと思います。

　考えてみると、普段よく食べているのはなんだかんだ言っても和食だと思います。つまり、和食には日常感がある。でも、初めてのデートでは非日常を演出したい。と、なれば海外の料理になりますが、何となくアジアよりもヨーロッパよりの料理の方がオシャレな感じがする。でも最初からフレンチは敷居が高い。なので、比較的お手頃な価格でオシャレな雰囲気も楽しめる、イタリアンが人気なのではないかと勝手に推測しています。知らんけど。

　今回は、普段使いはもちろん、デートにも最適な本格的なイタリアンのお店「Da Cencino (ダチェンチノ)」さんをご紹介します。

本場イタリアで腕を磨いた店長さんの本格的なイタリアンが楽しめるお店

　お店は、阪急夙川駅から南西へ徒歩 2分、山手幹線沿いにあります。とてもわかりやすい場所で、近くにはとんかつの名店「とんかつぶたしょう」さん、「CAFE ATIK」さん、「鮨・季節料理葵」さんがあります。

　「Da Cencino」さんは2019年にオープン。4年間イタリアで修行を積んだ店長さんは、さらに神戸のイタリアンのお店で腕を磨いてから開業されました。自分が納得のいくもの、自分が食べておいしいもののみを提供、納得がいかないものは提供しないという強い信念を持たれています。

　お邪魔したのはお昼時。ランチメニューが外に出ていました。自家製のお惣菜盛り合わせ、グリーンサラダ、もちもちフォカッチャが付いています。本日のパスタランチは 3種類から選べ、メインランチは「鹿児島産六白黒豚肩ロース肉のグリル」が楽しめます。

　「六白(ろっぱく)黒豚」は鹿児島産の黒豚で、4本の足先、鼻先、尾の6カ所が白いため、その名が付けられています。臭みがなくやわらかい肉質で、脂がべとつかず、さっぱりと味わえるのが特徴です。どれもおいしそう！

　さっそくお店の中に入りましたが、さすがは人気店。平日にも関わらずほぼほぼ満員です。写真は撮れませんでしたが全てテーブル席で、合計20人程度は座れそうです。

　ランチメニューです。外にあったメニューのほかに、フルコース、チェンチノランチ、お子様パスタも用意されています。ん？でもこれだとメインランチよりもチェンチノランチの方が圧倒的にお得な気も…。

　今回はパスタランチをお願いしました。パスタは「スズキと大あさりのオイルソース」「釜揚げしらすと白菜のトマトソース」「マッシュルームの白ワイン煮込みクリームソーストリュフがけ(+800円)」から選べますが、「釜揚げしらすと白菜のトマトソース」をチョイス。できあがりを待ちます。

　ランチにはプラス料金でソフトドリンクやアルコール、デザートなども楽しめるようです。店内はアットホームな雰囲気でありながら、お客さんは落ち着いた感じの方ばかり。久しく会う友人との会話を楽しむ紳士の姿があったりと、ハイソなお客様も多い印象のお店ですね。

「お惣菜盛り合わせ」がすごい！絶品のパスタランチ！

　まずはもちもちフォカッチャとサラダが運ばれてきました。全部揃ってから写真を撮りたいところですが、さっそくいただいてしまいましょう！

　サラダ。野菜の種類は多くはないですが、実に美しいサラダです。全ての野菜が新鮮でシャッキシャキ。ドレッシングの酸味でガシガシいける味。食感があるので、ほどよい満足感が得られるおいしいサラダ。サラダのうまい店は期待値がさらに上がりますね。

　もちもちフォカッチャ。その名の通り、耳までふわっふわでもっちもち。甘さが感じられるおいしいフォカッチャです。これはここで食べてしまうものではないと判断。敵の増援に備えてテーブルで待機していただきましょう。

　やってきました「お惣菜盛り合わせ」！これはとても繊細な仕事！お皿に少しずつ料理を盛り付けることは、簡単に見えてものすごく難しい作業。お皿を見る限り、置き直しの跡もなく、実に美しく盛り付けられています。これは素晴らしい。

　お料理を運んでくれたお店の方が説明をしてくださいましたが、料理の美しさのあまり聞けていませんでした。ですので、ここからは筆者のイメージによる感想をお楽しみください。

　紫キャベツのサラダはシャッキシャキ食感ですが、ピリッと辛いアクセントのある味です。お隣のニンジンのサラダもシャッキシャキですが、これは甘いフルーツ、リンゴみたいな風味が鼻から抜けるスイーツのような味に仕上がっています。赤いのは赤カブのピクルスかな？ものすごくよいお味、いい意味で「土の香り」を感じる深みのある味わいです。ポテトサラダは文句なしにうまい。どれもこれもお酒が進む味です。

　ラスクのように揚げたパンに塗られているのはレバーペースト、濃厚なレバーの味わいが口いっぱいに広がります、これはワイン案件間違いなし。お隣には具の入ったハム、モルタデッラというのかな？これもしっかりうまいです。なんと豪華な一皿なのか。

　左のハムの塊みたいなものは…これ、ものすごくうまい。しっとりしていてやわらかく、濃厚な脂のうまみとほどよい塩味が最高。これはフォカッチャにもワインにも◎！その右にあるのは…なんて言えばいいんだろう。とにかくうまい。サバかな？魚の身が入った煮こごりのようなもので、繰り返しになりますが、もうとにかくうまい。なんだこれ、今まで食べた中でも指折りにおいしい立方体です。

　酸味の効いたトマト煮、ハムの次にいただいたのは手前の白い塊。…なんだこれは、ねっとりとした食感ですが濃厚なうまみが口に広がります。…白子！タラの白子です。これもワイン案件間違いなし。右上にあるのは白和えですが…入っているのは柿！これがうまいんです。アッサリした豆腐と、ほのかに甘い柿がここまで合うとは。固定観念に縛られていては生み出せない味です。これは恐れ入りました。

　最後はこちら。少し火を通したブリの上に、タレをジュレ状にしたものが乗っています。食べる前に言いましょう。これはうまい！

　脂ののったブリは火を通されることで、食感の違いや香ばしさを生み出しています。さらにこのタレというか出汁というかジュレがうまい！これはフォカッチャではなく白いご飯が食べたくなるお味。丼にしたい前菜です。これはうまい！

　「お惣菜盛り合わせ」がすごくて忘れていましたが、これはパスタランチ。いよいよ主役の「釜揚げしらすと白菜のトマトソース」が登場です。トマトソースと黒こしょうの香りがたまりません。さっそくいただきましょう！

　ほどよくゆでられたパスタが、トマトソースをいっぱいまとって口の中へ入ってきます。鼻から抜けるトマトの風味に加え、しらすのかすかな塩味、黒こしょうのピリッとする辛さが絶妙の一品。シンプルにめちゃくちゃうまい。しらすは独特の苦味があるかと思っていましたが、まったくなくうまさだけが際立ちます。白菜も独特のシャクッとする食感とみずみずしさが残っていて、お皿に花を添えます。

　さっきの「お惣菜盛り合わせ」でも驚きましたが、このパスタもめちゃめちゃおいしいです。それぞれの味付けが絶妙で「もっと食べたい」と感じる味になっています。間違いなく本格的なイタリアンが楽しめるお店ですね。これはすごい。

　おいしかったです！ごちそうさまでした！

　筆者の胃袋力は回転寿司10皿分ですが「Da Cencino」さんの「釜揚げしらすと白菜のトマトソース」のパスタランチをいただくとおなかいっぱいです。もちもちフォカッチャとトマトソースとの相性も抜群だったので、フォカッチャは全部食べずに後半まで残しておくことを推奨します！