甲子園口｜地元の人に愛される、昔懐かしい素朴な味のお好み焼きのお店

　関西を代表する庶民の味、お好み焼き。地元の人々に愛され、支持されている老舗のお好み焼き屋さんが数多く存在します。昭和初期から営業を続けるお店や、秘伝のタレを使用した味が自慢のお店など、それぞれのお店が独自の魅力を持っています。どのお店にも個性があり、お店ごとに常連客が付いているところもポイントです。

　そのお店の味はもちろん、お店の方の人柄や、常連同士のつながりなどもあり、喫茶店のような存在になっているお店もあります。そんなお好み焼き屋さんですが、想像以上に店舗数が多く、西宮に15年以上住んでいる筆者でも、まだお邪魔したことのないお店が数多くあるんです。

　そこで今回は、前々からお店は知っていましたが、お邪魔する機会がなかった「お好み焼居酒屋鉄板焼とんQ」さんをご紹介します。

長い歴史を感じるお店

　お店は、JR甲子園口駅から南西へ徒歩 6分のところにあります。ライフ甲子園店さんがある通りで、「なごみらーめん」さんと「甲子園飯店」さんのちょうど間、「御菓子処美吉屋」さんの向かいにあります。

　筆者がお邪魔したのは平日の13時前だったので…

　お店の前にはランチメニューが出ていました。

　お好み焼き以外にも焼魚、煮魚の定食があるようです。焼そばの定食は、おかずが 1品になって100円安いという絶妙な料金設定。こだわりを感じますね。

　お店の中に入ると…店内は常連さんでいっぱい。お店はベテランのお母さんが 1人で切り盛りされています。これはすごいな…。「何しましょ」と言われたもののメニューがないので困っていると、ほかのテーブルにあったメニューを見せてくれました。

　ごめんなさい、メニューの写真を撮るタイミングがなかったのですが、豚やイカなどの基本のお好み焼きが600円から、焼きそばも同様でした。お店も忙しそうだったので、「イカ玉」と「豚焼きそば」を持ち帰りでお願いしました。

　定食をお店で食べてもよかったのですが、お客さんが多いのとお店がベテランのお母さん 1人だったので、洗い物が増えるとアレかなと思って持ち帰りにしました。

　お店はカウンター席とテーブル席があり、奥のちょっと高い場所には和室がある変わった造りになっています。カウンターの上にはおばんざいがいくつか並べられていました。これが定食のおかずになるのかな。

　お店はお母さんが 1人で切り盛りされているので本当に忙しそう。…が、お客さんは続々とやってきます。さらに 4人組のお客さんが入ってきた時に、お母さんが常連さん経由で助っ人を呼び出し、すぐに来てくれることになったようです。このサポートホットラインはすごいな。

　しばらくして料理が完成したので、さっそく持ち帰っていただくことにしました。

昔懐かしい素朴な味がたまらん

　まずは「豚焼きそば」。シンプルながら、いい面構えです。

　具も豚肉とキャベツというシンプルなものですが、しっかりと入っています。

　それではいただきます！

　うん、うまい！お店では一升瓶に入ったドロドロのソースを使っていたので、辛いのかなと思っていましたが、ソースの香りや辛さも控えめで、本当に素朴で懐かしい味。麺は平麺に近いものを使用しているので満足感があります。キャベツの甘みとシャキシャキ食感、豚肉のうまみがアクセント。いくらでも食べられそうな味わいですね。