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武庫川女子大学『甲子園会館ライトアップ2019』に行ってきました

2019年11月30日と12月1日に行われた、武庫川女子大学上甲子園キャンパス(旧・甲子園ホテル)のライトアップに行ってきました。

1930年に竣工した甲子園ホテルは、建築家フランク・ロイド・ライトの弟子の遠藤新氏の設計による、阪神間モダニズムを代表する建築物です。昨年のNHK連続テレビ小説「まんぷく」では、ヒロインが勤めるホテルとして、その壮麗で優雅な佇まいが話題になりました。

玄関前には阪神園芸さんが製作したクリスマスリース

武庫川と枝川が分岐するエリアに建てられたリゾートホテルでしたが、戦争のため実際にホテルとして営業された期間はたったの14年間。戦時中は国に海軍病院として、また戦後は進駐軍に接収され、その後国有になったあと1965年に武庫川女子大学の所有になりました。当時は荒廃していたと言われますが、大規模に補修・改修して学舎として整備し、こうして私たち一般にも開放していただけることには感謝の言葉しかありませんね。

2006年に始まったライトアップは今年で14回目。増築工事中のため今年は正面玄関前でのステージはなく、コーラスなどステージイベントは南側バルコニーで行われました。

コーラス部によるクリスマスキャロル
モダニズム溢れる入り口ロビー
講堂ではコンサートの準備が進む

庭園の南側、建築学科のキャンパスでは学生さんの作品やパネルが展示され、訪れた人が見入っていました。

甲子園ホテルの美しい庭園も整備され、当日は見事にライトアップされていました。街中と思えないような竹林やきれいに色づいた紅葉、そして壮麗なホテルの建物。壁に施された意匠の一つ一つにも歴史が感じられます。これを現代に残し伝えていただいたことに、改めて感謝します。

ライトアップされた竹林
円を基調にした吐水口の装飾
池に映える紅葉

庭園も含めて、ライトアップは学生さん達が自ら設計し、設置したそうです。また当日の会場の運営、ゲストの案内なども、学生さん達が寒いなか頑張ってらっしゃいました。

ススキと紅葉とホテル遠景
ホテル時代のカードルーム

大学の発表では、今年は二日間で4574人が訪れたそうです。この素敵なイベントはもはや、甲子園口の冬の風物詩として定着してきた感もあります。これからも末永く続いて欲しいと思います。

INFORMATION

武庫川女子大学 上甲子園キャンパス(甲子園会館、旧・甲子園ホテル)