CULTURE
2020.12.05 2020/12/04
コウヤマヒロシ
西宮ウォーキングガイド|酒蔵通りで一杯ひっかけながら編
CONTENTS.
西宮は古くから日本酒の産地です。今も多くの酒蔵が残っており、その酒蔵が立ち並ぶ中を通る道には「酒蔵通り」の名前がついています。お酒の匂いに惹かれただけではないのですが、酒蔵や工場が眺めたくなり酒蔵通りを歩いてきました。
西宮の市街地を酒蔵を探しながら
酒蔵通りは西宮市市街部の南側、阪神神戸線、国道43号線よりも南側に東西に走る道です。宮水と呼ばれる酒造に適した水が湧くエリアを中心としています。
いつも東から西に向かって歩いていたので、今回は西側の阪神神戸線香櫨園駅付近をスタート地点として東側の新甲子園商店街に向けて歩きました。
今回の地図は①阪神香櫨園駅南の酒蔵通り西端地点から②夙川公園を通り抜け辰馬本家酒造の戎蔵を横目に西宮港線との交差点③松竹梅酒造、白鷹を眺めなが宮水井戸を探して歩き回り、津門中央公園へ④日本盛、大関を通り過ぎて新甲子園商店街の入り口までとなっています。所要時間の目安は①~②10分、②~③20分、③~④25分です。途中、白鷹禄水苑で一杯ひっかけたり、宮水発祥之地の碑付近で宮水井戸を探し回ったりしたため、実際にはもっと多くの時間がかかってしまいました。アップダウンはほぼなく、市街地と酒蔵が立ち並ぶ不思議な光景が広がっています。
ちなみに筆者は大柄な30代男性です。写真をとったりメモをとったりしながら歩くので、足取りのしっかりしたおじいちゃんくらいの早さです。行きつ戻りつしながら適宜休憩もしています。移動時間は大体の目安にしてください。
①~②酒蔵通り西端から西宮港線との交差地点まで。公園と酒蔵の間を通り抜ける。10分
11:00香櫨園駅で電車を降り、酒蔵通りを目指します。駅からは南西側。夙川沿いに歩き、43号線の下を通る地下道を抜け 、酒蔵通りの最西端を探します。気温は低いですが、青空が広がっていました。
11:15早速迷いながらも、酒蔵通りの看板を見つけました。緩やかな勾配の静かな住宅地。まだ酒蔵は見当たりません。
11:20夙川公園内を通り過ぎます。新翠橋(しんみどりばし)は字面がカッコいいですね。
西宮市立中央図書館の前を通ります。この日は休館日でしたが、アマビエさんが見守ってくれていました。
11:25建石筋との交差点で気になる看板発見。明治の酒蔵酒ミュージアム。看板の示す南向きにちょっと進んでみましたが、すぐには見つからずに断念して元の酒蔵通りに戻りました。後で調べると白鹿記念酒造博物館を指していたようです。
更に東に進み、えべっさん筋と交差するところには辰馬本家酒造の戎蔵・・・があったようなのですが、解体工事中でした。外から眺めてもそのスケールの大きさは感じられます。
②~③西宮港線との交差点から津門中央公園まで。一杯ひっかけて気持ちよく。20分
11:35次に目についたのは赤い「儺一」の文字。写真手前は材木屋さんで、奥と黒と赤の建物が松竹梅酒造株式会社の建物のようです。松竹梅酒造で商う灘一(なだいち)というお酒のロゴだと思うのですが、漢字が「儺」と少し違う理由は後で調べてもよくわかりませんでした。商品のロゴは「儺一」でサイト内では「灘一」の記載なんですよね。黒く塗られた建物が存在感がありました。3309歩。
さらに進むと白鷹の看板が見えてきます。
こちらは迫力満点の大きな石。
白鷹の敷地内には白鷹禄水苑というお店や展示を行っている施設があり、少し寄ってみました。建物の中にはいると、立派な柱の古い和風建造物。歴史を感じられるスポットです。
試し飲みもできてしまいます。この日は三種類のお酒が提供されていました。どれにするか悩んだら、とりあえず三つとも注文してみるしかありません。
中庭に面したイスでゆっくり紅葉を見ながら飲んできました。それぞれの味を楽しんで、昼間からぜいたくな気分です。展示などもあり、今度またゆっくり来たいと思いつつ、ウォーキングが出来なくなる前に退散です。
交差点の向こう側には洋菓子のアンリシャルパンティエ。風の吹く方角によっては甘い香りが漂います。
用海筋との交差地点には日本盛の蔵がありました。ここらで宮水発祥之地の碑のことを思い出し、酒蔵通りを逸れて探し始めます。
12:35酒蔵通りを北に外れると付近には各酒造所の宮水井戸があり、その中には宮水発祥之地の碑もありました。周りには高い建物が無く、空が高く感じます。5409歩。
宮水発祥之地の碑と宮水井戸についてはこちらの記事にもう少し記載しています。
酒蔵通りに戻り、日本盛の横を通り抜けます。物販などを行っている酒蔵通り煉瓦館も面白そうでしたが、少し疲れてきたのでまた今度。敷地に立つ太いパイプの束はどんな工程に使っているのでしょうか、青い空に向かって伸びているようです。
③~④津門中央公園の横を通り抜けて新甲子園商店街まで。酒蔵通りはやがて甲子園に続く。25分
12:45津門中央公園と三角公園の間にかかる浜松原橋をわたります。津門川と東川の合流点も近く、水が豊富な土地柄なのかもしれません。
大関のお酒と甘味のお店、関寿庵では少し甘いものでもお腹に入れようかと立ち寄りました。酒フィナンシェを購入、酒粕の香りがして優しくお腹を満たしてくれました。店内では鰹の出汁をカップに入れて振舞ってくれ、一口すすると体が内側から温まってきます。
その先には大関の事務所、蔵、そして気になる大関総合研究所。なぜか頭の中をものすごく強そうな研究者のイメージが駆け抜けました。
気が付けば今津エリアに到達していました。
通り沿いの酒屋には立呑の看板がありました。この日は営業していませんでしたが、酒蔵が多い土地柄だからこそ残っていたものでしょう。
13:12新甲子園商店街が見えてきたところで今回のウォーキングは終了しました。8052歩。
酒蔵や和風の建造物が目にも楽しい
ウォーキングとしては道はなだらかで歩きやすいです。足元も舗装されており、歩道スペースもあるため安全に歩けます。少し通りからそれながら歩いても周りも平たんですので、体力と相談しながら歩く距離は調整しやすいです。
個人的には途中でアルコールを入れてしったため感覚があいまいになり、ペースや疲れのコントロールは難しかったです(個人の感想です)。
酒蔵や和風の建造物も多く、市街地ながらも風景の変化にメリハリのある通りです。途中で寄れるお店などもあるため、お酒の好きな人にはオススメのコースです。
INFORMATION
宮水発祥之地の碑
- 〒662-0927 兵庫県西宮市久保町3
- 阪神神戸線西宮駅から徒歩10分