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西宮浜|ヨットハーバーを眺めながら食事ができる店

阪神電車西宮駅からバスで南へ。橋を渡ってしばらく行くと、一気に空が開けます。ヨットハーバー前の停留所で降りて、ゲートを入るといきなり大きなヨットが出迎えてくれる、そうここは西宮港、新西宮ヨットハーバーです。

かわいいヨットの居る吹き抜けの空間

このハーバーにあるメインの建物のロビーは、三階までの吹き抜けになっていて、中央にはかわいらしい小さなヨットが飾られています。実はこのヨット、「太平洋ひとりぼっち」で有名な堀江謙一さんが、実際に太平洋を単独で横断したミニ・マーメイド号。全長わずか三メートルのミニマムな船体で、屋根には太陽電池が並びます。この必要最小限度の空間で一人、遙か数千キロ彼方のサンフランシスコから日本を目指した航海って、いったいどんなものだったんだろう。ふとそんなことに思いをはせます。

このミニ・マーメイド号の航海は1989年、平成元年でした。4月15日から8月30日の136日間、1万2千キロの旅です。

ちなみにゲートのところにあるヨットも堀江謙一さんのマーメイド号ですが、こちらは2004年から2005年にかけて単独世界一周の航海をされた時のものです。

日の光がさんさんと差し込んでくるこの吹き抜けは、実に気持ちの良い空間です。そしてその一角にあるのがレストラン「フリアンディーズ」です。

お店に入ると、窓際の席に通されました。軽快な感じのジャズが静かに流れています。そして窓から見える冬のヨットハーバーも、また実にいい感じです。

今日は一人で軽いランチなので、日替わりランチFをオーダーしました。ランチにはドリンクバーが付いていて、ホットかアイスかどちらかが選べます。アイスを選択すると、アイスコーヒー、アイスティー、アップルジュース、オレンジジュース、グレープジュースがおかわり自由です。また、ランチのライスは無料で大盛りにできます。

程なく運ばれてきたのは前菜、鶏ハムとイタリアンオムレツです。あっさりとした鶏ハムと、冷製のイタリアンオムレツ。どちらもきちんとおいしいです。

そしてこの日の日替わり、ポークカツレツ。おろし醤油ソースがかけられていて、とてもおいしそうです。厚すぎず薄すぎず絶妙のサイズで、ナイフで切って口に入れるとさくさくととてもいい食感です。また、ちょっとシャンピニオンソースにも似たおろし醤油ソースが、絶妙にマッチしていてもうなんともいえません。これはちょっと一人で楽しむのはもったいないかなあ、という感じです。

ハーバーを利用するのは主にヨットやクルーザーのオーナーさんということもあって、ランチとしては価格帯は少し高めです。しかしこの内容でドリンクバーも付いて、税別1000円は結構お値打ちかも知れません。

なお、このお店には外にテラス席があります。そちらの方はペット可で、わんこと一緒にお食事ができます。今の時期は少し寒いですが、もうちょっと時候が良くなれば、海風に吹かれるテラスもとても気持ちが良さそうです。

また、ここはディナーの営業もあります。暮れなずむハーバーを眺めながらの食事もまた、きっと素晴らしいでしょう。でも、それこそ一人で来るのはもったいないに違いないですけどね。

食後、少し建物の中を散歩してみました。吹き抜けの中を登っていくらせん状の通路には、両側にきれいなヨットの絵が並んでいます。これはキース・レイノルズさんという画家の作品で、大阪港天保山ギャラリーさんがこちらで展示販売しているものです。

ヨットと海をモチーフにしたリトグラフは、実に優しい色合いです。シンプルな線で描かれていますが、見ていると波の音、潮の香りが感じられるような、海の気配がそこにあるような気がします。これを飾って似合うような部屋にいつか暮らしたいなあと思いました。

INFORMATION

フリアンディーズ

  • 西宮市西宮浜4-16-1 新西宮ヨットハーバーセンターハウス1F
  • 050-3490-1512
  • 11:00~14:30
  • 9:00~20:00
  • 17:00~20:00 (L.O.19:30)
  • 火曜日、12/29〜1/4
  • 阪神本線 西宮駅 バス15分 阪神バス ヨットハーバー前停留所 徒歩1分
  • https://hetre-g.jp/brand-friandise/