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甲子園口|喫茶店とはこうあるべき! 常連さんとの会話も楽しい老舗喫茶店

 JR甲子園口駅の南側から国道 2号線まで続く、西宮市最大級の商店街「JR甲子園口ほんわか商店街」。本当にいろいろなお店があって、何度行っても楽しめます。最近、よくお邪魔させてもらっているのですが、その外れの住宅街にちょっと気になる喫茶店を見つけました。

 今回は、「COFFEE HOUSE KENT (コーヒーハウス ケント)」さんをご紹介します。

JR甲子園口から南へ徒歩 6分、ほんわか商店街のそばにあるお店

 お店は、JR甲子園口から南へ徒歩 6分、ほんわか商店街のそばにあります。「野菜ポタージュスープ専門店 ベジラボ」さん、「サンドイッチカフェ はるいろ」さんのすぐ近くです。

 正直なところ、ここに喫茶店があることは以前から知っていました。ただ、ネットにもほとんど情報がなく、外からも中の様子が見えないので前情報が一切ありません。ただ、看板を見ればわかるようにお店は間違いなく開いています。ならば、お店に入らない手はありません。さっそくお邪魔してみます!

 
 お店に入るやいなや、店長さんと思われるお母さんが笑顔で迎えてくださいました。もう、この時点で「入ってよかった」と思わせてくれるいいお店です。

 お客さんがいらっしゃったので写真は撮れませんでしたが、店内はL字のカウンター席がメイン。テーブル席もいくつかありました。カウンター席でもよかったのですが、常連さんと思われるお客さんとお母さんが話し込まれていたので、邪魔をしてはいけないと思い、テーブル席に座らせていただきました。

 お邪魔したのは朝の10時半頃。お店の壁を見ると、モーニングセットを出されているようだったので、ホットコーヒーのモーニングセットをお願いしました。

 お母さんは常連さんと話をされているのですが、話をちゃんと聞き、返事もしながら、自然な感じで筆者に笑顔で注文を聞いてくれたりと、マルチタスクぶりがすごい。プロの気配りを感じます。

 モーニングセットができあがるまで、常連さんとお母さんの話を聞いていました。笑うような内容ではないのですが、2人の話の持って行き方が面白かったので、バレないように笑っていると、モーニングセットが到着しました!

斬新だけど嬉しくなるモーニングセット

 来ました! これちょっとすごくないですか!? 一般的なモーニングセットはコーヒーとトーストのイメージ。ですが、どう見てもコーヒーにトースト、たまごサンド、あともう1つパンが付いています。これはすごい! さっそくいただきましょう!

 まずは「たまごサンド」から。見ての通り、たまごサラダがたっぷり挟まれています。やわらかいパンにやわらかいたまごサラダ。レタスのシャキシャキの食感がアクセントになっています。マヨネーズの濃厚なコク、さわやかな酸味を感じるたまごサラダを、パン生地本来の甘さが包み込む優しい味です。見た目以上にボリュームがあり、満足感の高い一品。

 コーヒーはとても香り高くコクがあり、かすかに苦味を感じる本当においしいコーヒーです。飲み口の広がったティーカップではなく、できるだけ香りが飛ばないように考えられた、筒状のコーヒーカップに入っているところも要因ではないでしょうか。これはうまい!

 トーストはしっかりと焼かれていて、たっぷりとバターが塗ってあります。薄くカットされているため、もちもち感よりもサクサク感を強く感じられるおいしいトーストです。これもコーヒーに合う!

 そして最後は丸いパン。実はこれには見当が付いています。表面の皮が薄い感じからして、中に何か入っていることは必然。そう、おそらくこのパンはクリー…

 チョコパンでした!! ふわふわとやわらかい丸パンの中には、しっとりとした甘めのチョコクリーム。これはもう完全にデザートです。もちろん、コク深いコーヒーとの相性も抜群。いやぁ、満足感の高いモーニングセットでした。ごちそうさまでした!

喫茶店の本来あるべき姿とは

 今回は、JR甲子園口から南へ徒歩 6分、ほんわか商店街のそばにある「COFFEE HOUSE KENT (コーヒーハウス ケント)」さんをご紹介しました。

 お店の壁にはランチメニューも出ていて、ラーメンやきつねうどんなどの麺類も出されている様子。喫茶店にしてはちょっと珍しいなと思ったので、会計の時にちょっとお話を聞いてみたところ、さすがに手作りではないようですが、ちょっといいものを取り寄せて使われているそうです。

 いろいろなメニューを出されているので、壁にはってあるメニューを撮影してもよいですかとお聞きしたところ、メニューはちょっと…ということになり、そこから常連さんを含めて本当にいろいろな話をさせていただきました。(ちなみにモーニングセットの撮影許可はいただいていました)

 
 話は「筆者がどんなことをしているのか」から始まり、ニシマグのパンフレットもお渡しして、いろいろお話をさせていただきました。「COFFEE HOUSE KENT (コーヒーハウス ケント)」さんはもう30年ほど営業をされているそうで、ほんわか商店街の移り変わりなどもよくご存じでした。

 やはりコロナの影響は大きく、飲食店は大きなダメージを受けたそうです。現在は若い方がお店を開いたりして、盛り返してはいるものの、まだ全盛期ほどの勢いは戻ってきていないとか。KENTさんは自宅の1Fでお店をされているため、閉店するまではいかないものの、商売というよりは常連さんと話をするためにお店を開けている感じだそうです。

 若い人はオシャレな喫茶店を好む傾向があるため、お店に来てくれるのは常連さんがほとんど。常連さんがコーヒーを飲んでお話をする場所になっていると。ですが、筆者はそれこそが喫茶店のあるべき姿だと思っていることを伝えました。顔なじみのお客さんが来てくれて、おいしいコーヒーを飲んでお話をして楽しく帰ってもらう。これは本当にいい喫茶店にしかできないことです。喫茶店が作る地域のコミュニティは、常連さんの健康状態の確認にもつながるため、ライフラインとしても非常に重要なものだと思っています。

 常連さんにも本当にいろいろな話をしていただきました。今まで接点がまったくなかった人生の先輩から、知らない話が聞けるのは本当に貴重な経験です。その場所を提供してくれたのも、間違いなく喫茶店なのです。結構な時間、3人でお話をさせていただきました。お客さんが来られたので、お店を後にしましたが、本当に楽しい時間でした。

 すみません、脱線してしまいましたが、朝は満足感の高いモーニング、お昼はラーメンやカレーなどのランチセットもいただけます。お店の方もすごく気さくで、何でも話せる感じの楽しい喫茶店ですので、ぜひ足を運んでみてください。

 筆者も近いうちにまたお邪魔したいと思います!


 今回は写真が少なく、文字数も多いので読み辛かったと思いますが、最後まで読んでいただいて本当にありがとうございました!

INFORMATION

COFFEE HOUSE KENT (コーヒーハウス ケント)

  • 〒663-8113 兵庫県西宮市甲子園口 2-10
  • 0798-65-3660
  • 10:00-16:00
  • 不定休
  • JR甲子園口から徒歩 6分