鳴尾｜ちょっといい雰囲気で四川料理が楽しめるお店

阪神電車の鳴尾駅（最近「鳴尾・武庫川女子大前駅」になりました）を降りて南へ600メートルほど。臨港線を左に折れて少し行くと、四川料理「鴻福門」（こうふくもん）があります。ちょっとお洒落な雰囲気で中華が食べられるとして地元でも人気のお店。日差しの穏やかな初冬の一日に訪ねてみました。

ジャズの流れる落ち着いた雰囲気

11時30分の開店少し前に行くと、平日にもかかわらず既に二組ほどお客さんが待っていました。エントランス脇では中国の兵馬俑が出迎えてくれます。もちろんレプリカですが、こういうディスプレイにありがちなプラスチックなどではなく、しっかりと石で出来ています。

場所的に公共交通機関だとやや遠いので、自動車で訪れる人も多いのでしょう。駐車場も完備しています。ただし駐車場は店舗の奥にあって、お店の下をくぐって入らないといけないので、高さ制限は1.8メートルです。あまり背の高い自動車は入れないのでお気を付けください。

なお、公共交通機関を使う場合には、最寄りの鳴尾駅ではなく、阪神甲子園駅から武庫川団地行きまたは鳴尾浜行きのバスに乗って、鳴尾消防署前で降りれば近いです。

開店するとスタッフが一組ずつ店内に案内してくれます。福や壺などの飾られたエントランスを入るとすぐに階段で二階へ。店内に入ると丸いテーブルに背もたれの高いお洒落な椅子。いわゆる「街の中華屋さん」とは少し違った雰囲気です。また静かな音量で店内に流れるBGMもジャズやボサノヴァで、落ち着いた大人の空気を感じます。

充実したランチセット

実はこの店は麻婆豆腐が有名で、麻婆飯セット1,200円が定番なのだそうです。しっかりと山椒のきいた痺れる辛さがお薦めなのだそうですが、本日はちょっと辛いものの口ではなかったので、ランチセットにしました。

ランチセットは1,250円。黒酢スブタ、海老チリソース、回鍋肉、油淋鶏のうちからメインを一品選びます。それにサラダ、付け合わせ、スープ、ご飯、漬け物、杏仁豆腐が付きます。

また、ご飯はプラス300円でミニ麻婆丼に変更することが出来ます。

今回は油淋鶏、同行者は海老チリソースを選びました。

鶏の唐揚げ風の油淋鶏は、トロッとしたタレを付けていただきます。これがなかなか癖になりそうなおいしさです。

海老チリソースはチリらしく辛みのきいたソースで、かなり大ぶりのエビがごろごろと入っていてこれもまた大変においしいです。

サラダにはドライのサツマイモがカリッとした歯ごたえで彩りを添えています。

シュウマイはやや大ぶりでしっかりとした食べ応え。ちゃんとお肉の味がします。二つ付いていて満足感があります。

トロッと濃厚な卵スープも優しい味で、初冬の冷えた身体を温めてくれます。

そして杏仁豆腐。見た目の通りとてもオーソドックスな一品ですが、これもしっかりと手抜きのないおいしさです。

味がよく、量としてもしっかりと満腹になります。これだけいろいろ付いていて、1,250円は少しお得感がありますね。

地元でも愛される有名店

筆者はごく近くに住む地元民ですが、実はこのお店の場所は昔からかなり入れ替わりが激しく、お店が出来てもなかなか長く続かないところでした。鉄道の駅から遠く、またそこそこ交通量のある幹線道路沿いではありますが飲食店の並ぶ一角というわけでもなく、立地条件としては少し厳しいのでしょう。しかしこの鴻福門は、もう優に三十年以上この場所で営業されています。それはつまり「おいしいから」だと思います。